還暦から始めたレンタルカートで新たなテクニック修得に喜んだ日

レンタルカートで下りからヘアピンへ進入するシーン。腕を伸ばし背中をシートに押し付け、安定した姿勢でコーナーを攻めるドライバー。
腕を伸ばして背中をシートに押し付けることで、減速から旋回までが一気につながった瞬間。

Contents

はじめに

レンタルカートでは、「重心移動」や「荷重が乗る」といった言葉で操作が語られることが多い。
私自身も長いあいだ、そうした言葉をほぼ無批判に受け取ってきた。

だが昨年、還暦からレンタルカートを始め、ある出来事をきっかけに、
その理解を一度立ち止まって考え直すことになった。

きっかけは、よく通っている四輪車サーキットで行われたカートイベントである。


四輪サーキットで得たヒント

そのイベントでは、普段は四輪車で走っているコースを、
ロ―タックス製2サイクルエンジンを積んだカートで走る機会があった。

そこで、プロレーサーのインストラクターから示唆されたのが、

  • ハンドルを掴む腕を伸ばす

  • 背中でシートに身体を押し付ける

というテクニックだった。

その場では、細かな理屈よりも、
「まずやってみる」ことが優先される。

実際、走りは安定し、減速から旋回へのつながりが良くなった。
そこで得た感触を、今度はいつものレンタルカートサーキットで確かめてみようと思ったのである。


いつものサーキットにある難所

私がよく走るレンタルカートサーキットには、
進入が下り、エイペックスにはカントが付き、出口が上りという、なかなか厄介なヘアピン的コーナーがある。

ここでは以前から、次のような悪循環に悩まされていた。

  • 下り勾配のストレートエンドで十分に減速できない

  • 制動を強めると簡単にテールが流れる

  • カントの付いたエイペックスを大回りしてしまう

  • アクセルを踏めず回転数が落ちる

  • 上り勾配でまったく速度が伸びない

体感的には、

  • このコーナーだけで約1秒

  • その後の上り勾配で約1秒

合計で2秒ほど失っている感覚があった。


教わったテクニックを試してみる

四輪サーキットで教わった
腕を伸ばして背中をシートに押し付けるという操作を、
まずは下り勾配ストレートエンドの減速で使ってみた。

すると、はっきりした変化があった。

  • テールスライドが起きにくい

  • より強く制動をかけても不安がない

  • しっかり減速できる

減速できたことで、
その後の流れが一変する。

丁寧に舵角を入れ、
アクセルを徐々に開けながらエイペックスに向かう。
片輪が路肩に乗ったとき、
速い人たちが出していた「キュッ」という音がした。

「これだったのか」

と、素直に腑に落ちた。


さらに分かったこと

この操作を繰り返すうちに、もう一つ重要なことに気づいた。

ストレートエンドの減速中、
これまでよりも、わずかに早いタイミングで舵角を当てられるのである。

以前なら、そのタイミングで舵角を入れると、
ほぼ確実にスピンしてコースアウトしていた。

しかし今回は、

  • テールスライドを起こさず

  • コーナリング姿勢そのものが安定し

  • 旋回が破綻しない

結果として、
出口ではこれまでよりも早くアクセルを開けることができ、
上り勾配を勢いよく登っていける……そんな感触があった。


ここで浮かんだ疑問 ― 機序は何か?

さて、ここからが少し理屈の話になる。

この一連の変化は、
なぜ起きたのか。

最初に浮かんだのは、
「重心移動による荷重移動」という説明だった。

だが、よく考えると違和感がある。

  • 腕を伸ばして背中でシートを押すとき

  • 背中がシートを押す力と

  • 手がハンドルに押し返される力は
    作用反作用の関係にある

前後輪の合計荷重が増えることはない。
「後輪荷重が増えた」という説明は、物理的に成り立たない。

では、何が起きていたのか。


身体操作とマン・マシンの安定

改めて整理すると、
起きていた現象は、次のように理解するのが自然だった。

  • 腕を伸ばし、背中でシートを押す

  • 上体がマシンに対して安定する

  • ブレーキング時の不要な前後動揺が抑えられる

  • 舵角を入れる瞬間の姿勢変化が穏やかになる

つまり、

ライダーの身体の動揺が抑えられた結果、
マン・マシン全体が安定し、
マシンの挙動が素直になった

という理解である。

さらに、この姿勢では
ニーグリップがしやすくなることにも気づいた。

上体を腕と背中で支えることで、
下半身が安定し、
太腿と膝でマシンを挟みやすくなる。

これもまた、
マン・マシン全体の一体感を高め、
挙動を安定させる方向に働いていたように思える。


この日の練習と、次回への宿題

……ところで、このあたりで体力の限界を迎えてしまった。
この日の練習は、ここまでで終了である。

なお、もう一つのテーマであった
横グリップをもっと有効に使うという課題については、
カート特有の操舵メカニズムによるインリフトを十分に意識できず、
有益な検証には至らなかった。

これは次回への持ち越しだ。


おわりに

今回いちばん重要だったのは、
どの機序が正解かを断定することではない。

四輪サーキットで教わったテクニックを、
いつものレンタルカートサーキットで試した結果、
実際に件のコーナーでより良いマシン挙動が得られた。

この事実である。

機序についての検討は、
この記事に厚みを与えるためのサイドストーリーに過ぎない。

体力が許す範囲で検証を重ね、
横グリップまで含めて整理できたら、
また続きを書いてみたいと思う。


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