日産ノート4WDを修理に出している間、本来は戦闘機である後期GRヤリスATを一週間ほど普段の生活で使ってみた。買い物や住宅街の移動など、これまでノートで走っていた場面をそのままGRヤリスATで試したことで、「AT同士での普段使い比較」と「GRヤリスMTとATの走り方の違い」を実感できた。本記事ではその体験をまとめる。
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はじめに
わたし理屈コネ太郎のアシクルマ、日産ノートe-POWER 4WDのエアコンが冷えなくなった。ディーラーで診てもらうと原因はインバーター故障。修理には時間も費用もかかるが、夏を前に背に腹は代えられない。修理を依頼し、代わりに我がGRヤリスAT(後期8S-AT)を一週間ほど普段の生活で使うことにした。
この期間、「普段使いのノート」と「代車としての日常GRヤリスAT」 を比較しながら、さらにGRヤリスのMTとATそれぞれの魅力についても考えることができた。この記事ではその体験を整理しておく。
① AT同士で比べると「普段使いはノートに軍配」
同じAT車であるノート4WDとGRヤリスATを日常のシーンで乗り比べると、結果は明らかだった。
ノート4WD AT
視界が広く取り回しが容易
発進・停止がスムーズ
コンパクトサイズで住宅街でもストレスなし
ドアが短く、乗り降りがしやすい
回生ブレーキで減速も自然、経済性も高い
GRヤリスAT
長いドアで駐車場の乗り降りに苦労
ブレーキ鳴きが気になる
視界の狭さや取り回しの悪さが日常では不便
つまり、普段使いの用途では圧倒的にノートに軍配が上がる。GRヤリスは「日常車」としては不得手だ。
② GRヤリスのMTとAT比較
一方、GRヤリスの中で MTとATを比較 すると、両者はまったく異なる魅力を持っている。
MT(壱号機)
変速操作そのものがドライバーの意志を映し出す
「機械と一体になって操る歓び」が中心
AT(弐号機)
賢くスムーズな変速に任せられる
荷重移動やライン取りに集中でき、タイヤグリップの限界を探る走りに没頭できる
どちらもスポーツカーとしての価値は高く、魅力の軸が違うだけで、優劣はつけがたい。
③ スポーツカーATが教えてくれた新しい楽しみ方
私はこれまで「スポーツカーはMTでなければ意味がない」と思っていた。
しかしGRヤリスATを所有して初めて、「変速を任せるからこそ走りの本質に集中できる快感」 があることに気づいた。
MT:自分と機械がシンクロする楽しみ
AT:ライン取りや荷重移動に没頭できる楽しみ
この二つの楽しさを明確に区別できたこと自体、GRヤリスATを買った価値があった。
④ 一週間の置き換えで得られた確からしさ
今回の比較が「机上の空論」ではなく「一定の確からしさ」を持っている理由は、ノートを一週間ディーラーに預け、その間ずっとGRヤリスATを普段の生活で使ったからだ。
通勤・買い物・郊外走行──普段はノートで走っていたシーンをそのままGRヤリスATで走ったことで、比較がリアルなものになった。
⑤ まとめ
AT同士の比較:普段使いではノート4WDが圧倒的に快適。GRヤリスATは不便が多い。
GRヤリスのMTとAT比較:魅力の軸が異なり、どちらも甲乙つけがたい。
新しい気づき:ATでもスポーツ走行に没頭できる楽しみがあると知った。
比較の信頼性:ノートを一週間預け、同じ生活の中で代わりにGRヤリスATを使った経験に基づく。
結論──
GRヤリスは日常車ではない。だがスポーツカーとしてはATもMTも最高に楽しい。
そしてノートは、やはり「満点の普段使いの車」だった。