ワインディング走行におけるGRヤリスの短所と対策

白い背景に黒線だけで描かれたGRヤリスの線画と、タイトル「ワインディング走行におけるGRヤリスの短所と対策」を配置したアイキャッチ画像。見切りの難しさや車幅感覚、内輪差などワインディング特有の短所と対策を扱う記事用。
ワインディング走行におけるGRヤリスの短所と対策

本記事は “ワインディング走行” に限定して、
GRヤリスの短所と対策をドライバー目線で整理することを目的としている。

一般的なレビューやサーキットでの評価とは異なり、
峠道だけに焦点を当てた考察は、これまで十分に語られてこなかった。
私自身、左前の見切りに悩み脱輪した経験もあり、イン側の後輪を路肩に当てることもしょっちゅうだ。
セーフティゾーンがゼロに等しいワンディングだけが、GRヤリス特有のクセを露わにする。
だからこそ今回は、20ヶ月の実体験をもとに、
この特定の走行環境ならではの魅力と難しさ、そして短所とその克服法を丁寧に掘り下げてみたい。


Contents

短所

GRヤリスの長所は十分に知られているため、
本記事では“ワインディングで問題となる短所”に絞って記す。
そして短所を正確に理解し、対策を持つことで、
このクルマが持つ本来の走りがより明確に見えてくる。


1. 左前方の車両感覚をつかみにくい

GRヤリスの視界の悪さは知られているが、
特にコーナリング時の“イン側前輪の軌跡”が把握しづらい。
タイトコーナーでは縁石打ちや脱輪のリスクが高まる。
実際、私は同じ理由で脱輪した経験がある。詳細はコーナーをデッドに攻めて溝落とし…(失敗!参照。


2. ワイドな車幅が心理的なストレスに

峠道は狭く、対向車の存在も常に意識しなければならない。
全幅1805mmのGRヤリスは、思いのほか“横に張り出した感”が強く、
見通しの悪いコーナーでは「もう少し細ければ…」と
無理な願望を抱いてしまう瞬間もある。


3. ドアミラーが視界を遮り、ライン取りに集中しづらい

左右ドアミラーの位置と角度が、
コーナリング中にライン取りの視界を部分的に遮る。
前述の“車両感覚の掴みにくさ”とセットで作用し、
上手くリズムを作れないときがある。


解決策(私が現在進めていること)

これらの課題はGRヤリスの骨格や設計に起因するため、
単体のカスタムで完全に解消することは難しい。
そこで私は、次のようなアプローチを試している。


● 適切なワインディングコースを選定する

Googleマップで標高・連続コーナーの向き・幅員などを確認し、
GRヤリスの特性と相性の良いコースを探す。


同じワインディングに通い、身体で“地形”を覚える

峠はサーキットのように周回できず、
季節・天気・時間帯で路面状況も大きく変わる。
それでも同じワインディングを走り続けることで、
身体が“その山のクセ”を覚えていく瞬間がある。


4つのタイヤの軌跡を把握する練習を行う

アクションカメラをボディに固定して自分のコーナリング中のタイヤと路面を動画で撮影する。路肩の白線などとタイヤがトレースする軌跡とを確認して体感で理解とすり合わせる。
特にGRヤリスは前後トレッド差が30mmあり、
一般的なクルマより内輪差が大きめになる可能性がある。
この「タイヤがどこを通るのか」を体で理解することは、
安全マージンを取りながら攻める際に大きな武器になる。


まとめ:GRヤリスの真価を引き出すには

GRヤリスは、速さだけでなく
ドライバーのスキルやコース選びを要求してくる「奥深いクルマ」だ。
短所を理解し、対策しながら付き合うことで、
この車のポテンシャルはさらに引き出されていく。

理想のステージを探しながら、
これからもGRヤリスとの挑戦を続けていきたい。

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