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導入|マイボートでビーチに上陸するという発想
マイボートでの遊び方は、係留施設を前提にしたものだけではない。
あえてビーチに上陸するという選択肢は、無謀な冒険でも、特別な技巧でもない。
それは、船の自由度をどこまで引き出すかという「考え方」の問題だ。
本記事では、私が実際に無人のビーチへ上陸した体験を素材に、
マイボートでビーチに上陸するという遊び方の判断軸について整理してみたい。
東京湾某所に、海水浴場ではないが、個人的にとても魅力的だと感じるビーチがある。
今回の話は、そこへマイボートで上陸したときの体験を素材にしている。
人がほとんど来ないビーチという前提条件

どれほど素敵な場所かは、正直なところ写真では分かりにくい。
手元に残っている写真も多くはないが、まずは沖合から眺めたビーチの様子がこの一枚だ。
陸路アクセスが悪い場所は、なぜ静かなのか
各種地図を確認すると、このビーチは陸路でのアクセスがかなり悪い。
最寄りの駐車場からも距離があり、歩いてたどり着くにはそれなりの覚悟が必要そうだ。



実際にこの場所で目にした歩行者は、延べで三人だけだった。
いずれも防水のオーバーオールのような装備を身につけ、長い竿を持った本気の釣り人である。
つまり、このビーチに陸路でやって来るには、
「ここに来る理由」がはっきりしていないと成立しない、そういう場所だ。
アンカリングできる場所としての条件
この場所は、崖が迫っている地形と、緩やかな入江状の海岸線のおかげで、
風や波の影響を受けにくい。
海底は遠浅の砂地で、アンカリングも容易だ。
船を止めて、ただぼんやり考え事をしたり、
最近では充電式の電動工具で遊んだりするのが、私なりのストレス解消法になっている。
どんなに音を出しても、誰の迷惑にもならない。
人は結局、陸に立ちたくなる
そんな時間を何度か過ごすうち、
どうにも船から飛び出して、実際にビーチに上陸してみたいという欲求が湧いてきた。
人は陸棲生物だ。
太古の祖先が海から陸へ上がった存在である以上、
こうした衝動はごく自然なものなのかもしれない。
アンカリングしている位置は、波打ち際から数十メートル沖合だ。
泳いで上陸することも不可能ではない。
泳いで上陸しないという選択
だが、それでは工夫がなく面白くないし、体も濡れる。
上陸後に使いたい道具――キャンプ用品や電動工具――も運べない。
10月の暖かい日が続いているとはいえ、
季節を問わず上陸できる手段を用意しておきたい。
テンダーを用意するという判断
そこで考えたのが、
テンダーボート的な「何か」を用意するという選択だった。
要件は明確だった。
登録不要であること
分解・折りたたみが可能で、船内に収納できること
軽量で、一人でも海上で準備できること
それなりの積載能力があること
動力は当面、人力でよしとする。
ORU KAYAKを選んだ理由



こうした条件を満たす製品を探した結果、
ORU KAYAK社の製品を選ぶことにした。
使用時は、一枚板状の樹脂素材を折り紙のように組み立てて船体を構成し、
収納時は三つ折りにしてコンパクトにできるという、かなり野心的な設計だ。
弱点を承知で選んだポイント
耐久性や凌波性など、他方式と比べれば弱点はあるかもしれない。
それでも、
コンパクトさ
海上で一人で準備できること
この二点に価値を見出した。
私は基本的にシングルハンドで船を扱う人間だからだ。
Inletというモデル選択
数あるORU KAYAKのラインナップの中から、
サイズ・積載量・重量・価格のバランスを考えて Inlet を選択した。
常時船に積んでおけること、
思い立ったときにすぐ使えること。
それは、これからの遊びの幅を確実に広げてくれそうだった。


パドルは2分割式で、
ウエアは多少濡れてもよいように手持ちのゴアテックス上下を使用した。
実際のビーチ上陸

そして、実際の上陸作戦当日。
船からカヤックへ乗り移る瞬間だけは、少し神経を使った。
だが、それ以外は概ね想定通りに事態は進んだ。


波打ち際に立って初めて、水の透明さに驚かされた。
船上からでは、水深五メートル前後の場所に止めていたため、
ここまで澄んでいるとは気づかなかったのだ。
上陸後と帰港
足首まで水に浸かると、
わずかな冷たさが心地よく、身が引き締まる。

帰りはこんな風にカヤックを船に乗せて、ホームマリーナに向かう。


この遊び方を続けるための前提条件
係留施設以外への上陸。
その最初の試みは、大きな問題もなく完遂できた。
次は、お茶や簡単な食事、日除けになる布なども持ち込んで、
もう少しゆっくりと時間を過ごしてみたい。
もちろん、
近隣住民や漁業者に迷惑をかけない
釣り人とは十分な距離を取る
来る前よりもきれいにして帰る
それが、この遊び方を続ける前提条件だと思っている。
因に、今回の上陸遊びを理屈コネ太郎的ボート遊び採点法(詳細はココをクリック)で採点すれば、ビーチは船で行くのが合理的な場所であり、そこの海は船でしか行けない場所なので、BとCの中間をとって3.5点。
接岸係留設備のない場所での上陸なのでであり、3点。そこで、初めての遊びを楽しんだので3点。
10点満点中、計9.5点となり、なかなか楽しい経験だった。
今後の発展を乞うご期待。
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今回は以上です。

遊び方が格好良くて憧れます!