セカンドライフに釣りは向いている?|おすすめできない理由と注意点

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序章:セカンドライフでの趣味探し

セカンドライフは「時間をどう使うか」が最大の課題です。人気の高い趣味のひとつに「釣り」がありますが、果たして誰にでも向いているのでしょうか。本記事では、釣りをセカンドライフの趣味として選ぶ際の注意点を整理してみます。


第1章:釣りは「ひとりで完結する」行動

釣りは、誰にも相手にされなくなった立場でも実行可能な行動です。仲間や集団に依存せず、自分だけで成立します。孤独を癒す手段になる人もいれば、逆に孤独を深めてしまう人もいるでしょう。


第2章:身体性の低さという弱点

釣りは一見アクティブですが、運動量はそれほど多くなく、また同じ姿勢のままの時間が長いものです。そのため膝や足首か固まりやすく、柔軟性を落とします。、また、ウォーキングやテニスのように筋力維持にはつながりにくく、体力維持を兼ねる趣味としてはやや不向きです。


第3章:釣果を求めすぎる「不正解」

竿釣りは本質的に効率の悪い「漁獲手段」です。魚を獲りたいのなら竿釣りは非効率ですし、食材確保という観点ではスーパーで買った方が合理的です。釣果やその数・サイズにこだわりすぎると、楽しさよりもストレスが大きくなる危険性があります。
別の記事「釣果ゼロでも悩まない|妄想と工夫で楽しむボート釣り」で詳述しましたが、釣りは釣る行為そのものを楽しむことが本筋です。


第4章:「釣り道具談義」という落とし穴

釣りは用いる道具や器具が多彩で、それぞれにメーカー推奨の使用法と現場に適した使い方があります。各アングラーの責任で楽しむ遊びだからこそ、自分の知識を求めてもいない他人に押し付けるのは危険です。
実体験より道具の蘊蓄ばかりが先行すると、周囲から「老害化」と見られやすくなります。釣りは「正解のない遊び」であり、道具談義に偏りすぎると本質(体験の楽しさ)を見失いかねません。別記事「釣りに正解はない|文豪たちが釣りを人生にたとえた理由」も併せてご参照ください。


第5章:釣れた魚をどうするか問題

釣りはもちろん魚を釣ることを目的とした行為ですが、次の課題は「釣れた魚をどう扱うか」です。自然界にいた生物を締めて捌き、食材に変えるのか。それともダメージをできるだけ与えずにリリースするのか。
前者を選ぶ場合は、どこで締めるか、衛生管理や鮮度保持をどうするかを考える必要があります。さらに、実際に食べられる以上の数は持ち帰れないという制約も生まれます。
この点については別記事「リリース前提の釣りは残酷か?自然界との比較で見える視点」に詳述していますので、参考にしていただければ幸いです。


第6章:本当に好きな人以外にはお勧めしにくい理由

以上を踏まえると、釣りは「効率」「健康」「人間関係」いずれの観点からも、セカンドライフ向きとは言い難い側面があります。だからこそ、魚釣りが好きで仕方ない人以外には、積極的には勧めにくいのです。
セカンドライフを生きるシニアにとって、趣味は残りの時間を楽しくするための手段。自分に本当に合うものを慎重に選ぶことが大切だと思います。


結章:釣りを選ぶなら、実際に釣りに行こう

釣りは「効率」や「成果」を超えたところに意味を見出せるかどうかが勝負です。この点は別記事「シニアだからこそ出来る魚臭くない釣り|自然界での自分の現在地を探る」で詳しく述べました。
本当に釣りが好きな人にとっては最高の趣味でしょう。一方、「なんとなく」で始めると面白さが分からず、長続きしないかもしれません。セカンドライフだからこそ、心から好きなことを選んでいきましょう。


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