ボート&ヨットにダイビング用メッシュバッグを勧める理由|濡れた用品をバッグごと洗う、海のバッグ論

ボート&ヨットにダイビング用メッシュバッグを勧める理由 濡れた用品をバッグごと洗う、海上のバッグ論
ボート&ヨットにダイビング用メッシュバッグを勧める理由 濡れた用品をバッグごと洗う、海上のバッグ論

私の船には、ダイビング用のメッシュバッグを持ち込んでいます。

船上で使ったウェア、グローブ、靴、タオル、水中用品などを一か所にまとめ、帰港後は中身を入れたままバッグごと真水で洗うためです。

私はソロでボートやヨットに乗り、目的地によっては、マスク、シュノーケル、フィンのダイビング3点セットに加えて、水中スクーターも使います。海で使った用品は濡れ、海水や砂が付きます。こうした用品を船上で集約し、陸まで運び、そのまま洗浄工程へ移せるバッグが必要です。

ダイビング用のメッシュバッグは、この仕事によく適しています。

ダイビング用品は、海水、強い紫外線、濡れた器材、使用後の真水洗いを前提に作られています。ボートやヨットの上でバッグに求められる条件と、よく一致しています。

私が比較してきた範囲では、同程度の容量や実用性を持つ有名なマリン関連ブランドのバッグより、ダイビング用メッシュバッグの方が廉価な製品を見つけやすいことも大きな利点です。

Contents

船上の荷物は、濡れる事が多い

船へ持ち込む荷物の多くは、出港時には乾いています。

ところが、航行やセイリング、水中での遊びを終える頃には、一部が濡れ物へ変わっています。

ウェアは汗や海水の飛沫で濡れます。グローブには海水が付きます。靴や靴下、帽子、タオルも濡れます。ダイビング用品や水中スクーターには海水が付着し、帰港後の真水洗いが必要になります。

そのため、私は船上の荷物を、品目ではなく、その時点で必要な状態によって分けています。

  • 使用する瞬間まで乾いていてほしい物は、ドライ側に置きます
  • 使用前から濡れても支障がない物は、ウェット側に置きます
  • 使用後に濡れた物は、ドライ側からウェット側へ移します

着替え、防寒着、未使用の下着や靴下、食品、医薬品、カメラやスマートフォンなどは、乾いた状態を保ちます。

使用後のウェア、グローブ、靴、靴下、帽子、タオル、水中用品などは、ウェット側へ移します。

衣類のように、往路ではドライ側にあり、復路ではウェット側へ移る物もあります。

海上のバッグは、物の種類を分類するためというより、物の状態変化を管理するためのギアです。

メッシュバッグは、船上の濡れ物を一か所に集めます

船上では、濡れた用品が次々と発生します。

濡れたウェア、グローブ、靴、帽子、タオルを別々の場所へ置くと、あとで集める手間が増えます。軽いグローブや帽子、小物類は、風を受けて移動することもあります。

メッシュバッグへ入れておけば、濡れ物を一か所で管理できます。

持ち手を船内の決めた場所へ固定しておけば、軽い小物もまとめて保持できます。中身が外から見えるため、何を入れたかも確認しやすくなります。

ここでメッシュバッグに期待しているのは、防水性ではありません。

水の内外の交通を妨げず、濡れた用品をひとまとめにして、次の工程へ運ぶことです。

メッシュバッグの最大の利点は、中身ごと洗えることです

ダイビング用メッシュバッグの大きな特徴は、中身を入れたまま、バッグごと真水で洗えることです。

メッシュ部分を通じて、水が内外へ自由に移動します。

ダイビングの世界では、使用した器材をメッシュバッグに入れたまま真水の桶へ沈め、塩抜きをすることがあります。バッグごと真水のシャワーを当てて洗う方法も使われます。

この使い方は、ボートやヨットでも非常に便利です。

船上では、使用後の用品をメッシュバッグへ集めます。
陸へ戻ったら、中身を入れたまま真水の桶へ入れます。
設備に合わせて、バッグごとシャワーを当てます。
洗浄後は、そのまま風通しのよい日陰へ運びます。

ウェア、グローブ、ブーツ、帽子、タオル、ダイビング用品などを、一つずつ別の洗浄用カゴへ移し替える工程が減ります。

つまり、メッシュバッグによって、

  • 船上での収納
  • 陸までの運搬
  • 塩抜き
  • 真水洗い
  • 乾燥場所への移動

が一つの流れにつながります。

メッシュバッグは、船上の収納用品であると同時に、帰港後の洗浄用カゴでもあります。

良いギアとは、遊んでいる時間だけ働く道具ではありません。後片付けまで含めて、次の行動を簡単にする道具です。

バッグから出さずに洗うことで、片付けの工程が減ります

帰港後は、着岸、荷下ろし、艇の片付け、洗艇など、複数の作業が続きます。

その段階で、濡れた用品をバッグから一つずつ取り出し、洗浄用の容器へ移し替え、洗い終わった物を再び別の場所へ運ぶと、作業工程が増えます。

メッシュバッグを使えば、船上で作ったウェット側のまとまりを、洗浄時にも維持できます。

バッグごと運びます。
バッグごと洗います。
バッグごと乾燥場所へ移します。

この連続性が、メッシュバッグの実用価値です。

片付けの工程が単純になれば、洗い忘れも起きにくくなります。濡れた小物が船内やクルマの中へ残ることも減ります。

バッグそのものの性能より、バッグによって人間の作業がどう変わるかを見ると、メッシュバッグの価値がよく分かります。

洗浄後は、バッグに入れたまま乾燥工程へ移せます

洗浄後のウェア、グローブ、ブーツ、タオルなどは、メッシュバッグに入れたまま風通しのよい日陰へ運べます。

私の使用条件では、中身を詰め込みすぎず、用品の間へ風が通るようにしておけば、多くの物が翌日までに乾きます。

乾燥を早めるためには、バッグの中で用品が固まらないようにします。大きなウェアを軽く広げ、小物が奥へ密集している場合は位置を変えます。

メッシュバッグには水分や湿気を密閉する構造がないため、乾燥場所まで運ぶカゴとしても使えます。

収納、洗浄、乾燥のたびに別の容器へ移すより、一つのメッシュバッグを連続して使う方が、作業の流れが整います。

精密機器は、バッグごとの洗浄に個別洗浄を加えます

バッグごと真水で洗えることは、メッシュバッグの大きな利点です。

そのうえで、レギュレーターや水中スクーターなどの精密な機器には、機器ごとの洗浄手順を加えます。

メッシュバッグごとの真水洗いは、用品全体に付着した海水を落とす予洗いとして役立ちます。その後、接続部、可動部、吸排気部などを、各機器に適した方法で個別に洗います。

カメラやスマートフォンなど、水と衝撃の両方から保護したい機器は、メッシュバッグとは別に管理します。クッション性のあるケースとドライバッグを組み合わせると、水への対応と衝撃への対応を分担できます。

ここでも、すべてを一つのバッグへ任せるより、それぞれのギアに得意な仕事を担当させる方が合理的です。

メッシュバッグは、砂や砂利も通します

メッシュバッグを使うときの注意点は、砂と砂利です。

水が自由に出入りする網目は、ビーチの砂や細かな砂利も通します。

メッシュバッグを砂浜へ直接置くと、網目から砂や砂利が入り込みます。レギュレーターのような精密なメカニズムを入れている場合、砂粒が機構部へ付着する可能性があります。

精密機器を扱うときは、メッシュバッグをシートや台の上へ置きます。必要に応じて、インナーバッグや保護ケースも併用します。

一方、ウェア、グローブ、ブーツ、タオルなど、真水で丸洗いできる物であれば、多少の砂が入ってもバッグごと洗い流せます。

水が出入りすることと、砂が出入りすることは、同じ構造から生まれます。

この特徴を理解したうえで、バッグの置き場所と中身を決めれば、メッシュバッグをより安全に使えます。

ダイビング用メッシュバッグは、海で洗って使う前提があります

私がボートやヨット用のメッシュバッグをダイビング用品から選ぶ理由は、想定されている使用環境にあります。

ダイビング用メッシュバッグは、次のような扱いを前提にしています。

  • 海水が付着します
  • 強い紫外線を浴びます
  • 濡れた器材を入れます
  • 砂や汚れが付きます
  • 濡れた床へ置かれます
  • 使用後に真水で洗います
  • 洗浄と乾燥を繰り返します

この条件は、ボーティングやセイリングにも共通しています。

船上のバッグは、直射日光にさらされます。海水の飛沫を浴び、塩分の付いた手で触られます。濡れた用品を入れ、帰港後には真水で洗います。

ダイビング用メッシュバッグにとって、こうした扱いは通常の運用です。

バッグの耐久性は、メッシュ生地だけで決まりません。

持ち手の付け根、縫製、開口部、バックル、樹脂部品、ファスナー、ショルダーストラップまで含めて、一つのバッグとして働きます。

濡れたウェアや器材は、乾いているときより重くなります。持ち手と縫製には、その重量を繰り返し支える強さが必要です。

海上用として使うなら、バッグ全体が海水、紫外線、濡れた荷物、繰り返しの真水洗いに耐えられることが大切です。

マリン関連ブランドより、廉価な製品を見つけやすいです

ボート用品やセイリング用品にも、海で使えるバッグがあります。

有名なマリン関連ブランドの製品には、実用性能に加えて、外観、ブランドロゴ、街での使いやすさ、マリンライフを表現するデザインなどの価値も含まれています。

一方、ダイビング用メッシュバッグは、濡れた器材の運搬、真水での塩抜き、洗浄、乾燥といった実務へ重点を置いた製品が豊富です。

私が比較してきた範囲では、同程度の容量と実用性なら、ダイビング用品の方が廉価な選択肢を見つけやすいです。ノーブランドや低価格帯の製品も数多く流通しています。

選択の順序は、まず海上での適性、その次に価格です。

海水と紫外線を前提にしていること。
濡れた用品を一か所へ集められること。
中身を入れたままバッグごと洗えること。
洗浄後の乾燥工程まで使えること。

この条件を満たし、そのうえで価格も抑えられている点に、ダイビング用メッシュバッグの魅力があります。

メッシュバッグを選ぶときに見るポイント

ボートやヨットで使うメッシュバッグを選ぶときは、容量だけでなく、実際の作業の流れを見ます。

開口部の大きさ

濡れたウェア、ブーツ、タオルを手早く入れられる開口部が便利です。開口部が狭いと、大きな用品を入れるたびに整える作業が増えます。

持ち手と縫製

濡れた用品は重くなります。持ち手の付け根と底部の縫製は、優先して確認したい部分です。

バッグごとの洗いやすさ

真水の桶へ沈めやすい形、シャワーを当てやすい形、内部へ水が通りやすいメッシュ面積が役立ちます。

吊るしやすさ

洗浄後に持ち手やループを使って吊るせると、そのまま乾燥工程へ移せます。

船上で固定しやすいこと

持ち手やループを使い、船内の決めた場所へ固定できる構造が便利です。風を受ける小物も一つのまとまりとして管理できます。

網目の大きさ

大きな網目は水通りがよく、洗浄しやすいです。小さな部品を入れる場合は、網目から抜けない大きさを選びます。小物用のインナーメッシュポーチを組み合わせる方法もあります。

底部の構造

底までメッシュの製品は、水と洗浄液が通りやすく、乾燥も進みやすいです。底布付きの製品は、摩耗への強さや小物の保持に利点があります。

どちらを選ぶかは、入れる用品と使う場所によって決まります。

金属部品の少なさ

海水と真水洗いを繰り返す用途では、金属部品の少ない構造が扱いやすいです。ファスナーや金具を使う製品では、塩や砂が付いた後の洗いやすさも確認します。

バッグは、趣味の名前より任せる仕事から選びます

ボートで使う道具を、ボート用品の売り場から選ぶ方法は分かりやすいです。

ギアとしての適性は、その道具に何の仕事を任せるかによって決まります。

ボーターやセイラーが濡れ物用バッグへ求める仕事は、ダイバーがメッシュバッグへ求める仕事とよく似ています。

海水に触れます。
紫外線を浴びます。
濡れた物を入れます。
陸まで運びます。
使用後に真水で洗います。
乾燥させ、次回また使います。

商品カテゴリーの名前は違っても、バッグが働く環境と、任される仕事は共通しています。

ほかの分野に、同じ仕事をより上手に、より合理的な価格で果たす道具があれば、そこから選びます。

ダイビング用メッシュバッグは、その考え方がよく表れるギアです。

海上のバッグは、帰港後まで働きます

良いギアとは、遊びの最中に自分の仕事を放棄しないギアです。

ダイビング用メッシュバッグは、船上で濡れ物を一か所へ集めます。軽い小物をまとめ、陸まで運びます。帰港後は、中身を入れたままバッグごと真水で洗えます。洗浄後も、そのまま乾燥工程へつなげられます。

収納、運搬、塩抜き、洗浄、乾燥が、一つのバッグで連続します。

ボーターやセイラーにとって、バッグの仕事は船まで荷物を運ぶところで終わりません。

海上で変化した荷物の状態を管理し、帰港後の片付けまで引き受けることが、海で使うバッグの仕事です。

その意味で、ダイビング用メッシュバッグは、ボートやヨットにとてもよく合うギアです。


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▶筆者紹介は『理屈コネ太郎の知ったか自慢|35歳で医師となり定年後は趣味と学びに邁進』

作成者: 理屈コネ太郎

元消化器内視鏡医・産業医。現在は社会・人間行動・構造分析をテーマに執筆活動を行う。定年退職後はヨット・ボート・クルマなど趣味と構造研究の日々を過ごす。

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