タイム差のこの小ささが、今の私の到達点|GRヤリス 6MT vs AT 実走比較

白いトヨタGRヤリス2台がサーキットを並走する様子を、やや後方から捉えた油絵調のイラスト
わずかな差で並走するGRヤリス6MTとAT。この距離感こそが、今回の記事のテーマである。

GRヤリス壱号機(6MT)で、ホームのローカルサーキットを走行し、1分53秒113を記録した。
このタイムを 筑波サーキット TC2000 に換算すると、1分08秒弱(約1:07.9) あたりになる。

壱号機は足回りに若干の変更を施しているが、動力系、ブレーキ、タイヤはまったくノーマル。詳細は別記事GRヤリスRZHP 初回車検完了|構造変更&カスタム仕様で無事通過を参照されたい。

別の日には、スピードリミッター解除以外は完全ノーマルの弐号機(AT)でも同様の走行をしており、
こちらは同じ換算で 1分07秒台前半(約1:07.4) に収まっている。

ローカル&マイナー故にラップに関する情報が少ないサーキットでは、
この数字がどの程度のタイムなのか、読者には伝わりにくいと思う。
そこでTC2000換算を用いて読者に直観的に理解をしてもらおうと考えた次第だ。

具体的な換算方法については、別記事
ラップタイムの前には、蘊蓄も言い訳も意味をなさない
に譲り、本記事では割愛する。

2つのタイムを並べてみると、
差は確かにある。
だが、思っていたより小さいと感じる。


Contents

なぜ、差は小さいのか

その理由はおそらく、ATでもMTでも、
荷重移動や横グリップの使い方、ブレーキタイミングやライン取りといった
ドライビングの大事な核心的部分が基本通りだからだろう。

もしそこが破綻していたら、
タイム差はもっと開いていたと思う。


差の主因は、私のミス

ほぼ同じクルマのATとMTのタイム差の主因は、
ドライバーのミスである。

ATがMTより速い現象は、基本的に人間のミスによって起きると思う。

今回の走行でも、次のようなミスが何度かあった。

シフトミス
(3速から2速にシフトダウンしたつもりが、実際には4速に入れていた)

シフトアップを失念してレブリミッターに当ててしまう
(ぼーっとしていた)

これらは、MT操作系は、
ATのそれと比べて人間に委ねられたタスクが多いことに由来する。


ミスの由来は、MTの煩瑣性にある

前章で述べたように、MTでは、人間が担う作業が多い。

適正ギアの判断と実際のシフトレバー操作
クラッチ操作
回転数と車速の整合

これらを、
ブレーキング、ライン取り、荷重移動、
横方向グリップの見極めといった
ドライビングの骨格と同時に処理しなければならない。

その結果として、
ミスが誘発される。

ATでは、適正ギア判断と実際のシフトチェンジ、車速・エンジン回転数の整合を
クルマ側で最適とは言えないがそれなりに適切さで実施してくれる。
DATの場合、どれもが大抵の場合人間より正しく速く実行する。

人間のタスクが減る以上、
ドライバーは荷重や姿勢制御や横グリップの限界察知に集中できる。

ただし、低い方のギア選択に関してはDATはまだちょっと安全圏に逃げがち。

急な上り勾配で2速が欲しいとき、逆算してすこし手前で2速にするのだが、上り勾配直前までに、そこまでの加速によってDATが勝手に3速にしてしまう。これは、Dモードでは勿論、どういうわけかマニュアルモードでも起きる。

仕方ないので、上り勾配直前、それはちょっとタイトなコーナーが連続した最後のタイトコーナーの進入時になる。ここは、ギアチェンジなどの事は忘れて荷重と旋回に集中したい局面なのに…。


構造的に見た、もう一つの差

加えて、MTにはクラッチを切った際の構造的なタイムロスもある。

ご存じのように、MTでは、クラッチを切っている時間が必ず存在する。
その間、トラクションは路面に伝達されない。

つまり、
トラクションが伝達されているトータルな時間そのものが、ATより短いと思われる。

加えて、前期型は後期型に比べて約30馬力ほどパワーが小さい。

これは操作の巧拙とは別の、
純粋な構造差である。


それでも、タイム差はこの程度に収まっている

ここまで挙げた条件を並べると、

人間のミスの発生素地がある、
構造的にラクション伝達時間も短い

加えてMTの壱号機は前期型でATの弐号機は後期型だから、エンジン出力も約30馬力弐号機の方が大きい。

壱号機が弐号機に勝つ要素は特に見当たらないのである。

それでも、
ATとMTのタイム差は 0.795秒 に収まっている。

だからこそ言える。

二つのタイム差は、むしろ小さい。


この差の小ささが、今の私の到達点

弐号機と壱号機のタイム差は 0.795秒
これを平均時速に直すと、

弐号機:112.18 km/h
壱号機:111.39 km/h

さらに、同じ位置から同時にラップを開始した場合、
弐号機が一周した瞬間、
壱号機は 24.60 m 後方にいる計算になる。

また、TC2000換算(壱号機 1:07.9/弐号機 1:07.4)で同様に見積もると、
TC2000(2045 m)では、同時スタート時のゴール差は 約15 m 程度となる。

別記事
自分仕様2020年式6速MT vs 2024年式8速GR-DAT【閲覧用】
という文脈で見たとき、
これだけの不利条件を抱えた壱号機で、
弐号機に対するタイム差差がこの程度に収まっていることは、
理屈コネ太郎にとって望外の悦びであった。

その事実自体が、
いまの自分の技術がどこまで成立しているかを示しているから。

これまでストリートはワインディングで法令順守しながら一人でコツコツ重ねてきた鍛錬が間違っていなかった証左だから。

だから、
この差の小ささこそが、今の私の到達点であり、かつての私への道標だと考えている。

理屈コネ太郎のラップタイム記録サーキット走行でのタイム変化の記録


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