日産ノート4WDの取扱説明書が分かりにくい|操作名称とプロパイロットの惜しい点

ノート4WDは素晴らしい。しかし取扱説明書が少し惜しい

日産ノートe-POWER 4WDは、とてもよくできたクルマだと思っています。

しかし、その良さをユーザーが十分に引き出すためには、取扱説明書が操作方法を正確かつ直感的に伝えてくれることも重要です。

ところが、私の所有車に付属していた取扱説明書を読んでいると、

「ここ、もう少し分かりやすく書けたのでは?」

と思う部分がいくつかありました。

特に気になったのが、

  • 実際のスイッチに書かれた文字と、取扱説明書上の名称が一致しない
  • 一つのスイッチの上下操作を、別々のスイッチが存在するかのように説明している

という点です。

細かな話ではあります。

しかし、プロパイロットのようにノートの魅力を大きく左右する機能では、こうした説明の分かりにくさが、機能そのものを使いこなすまでの障壁になります。

本記事では、私が実際にノート4WDを使いながら感じた、取扱説明書の「惜しい」ところを紹介します。

なお、本記事は私が所有する車両に付属していた取扱説明書をもとに書いています。現在の版では、すでに表記や説明が変更・改善されている可能性があります。

本ページに掲載している取扱説明書の画像も、私の車両に付属していたものから引用しています。


「パワースイッチ」と言われても、スイッチにはSTART/STOPと書いてある

まず気になったのが、クルマを起動するときに使うスイッチです。

取扱説明書には、

「パワースイッチを押します」

と記載されています。

ところが実際のスイッチ表面に印字されている文字は、

START / STOP

です。

ここで少し引っかかります。

取扱説明書で「パワースイッチ」と呼ぶのであれば、実際のスイッチにも「POWER」と表示してある方が直感的です。

反対に、実車で「START / STOP」と表示しているのであれば、

START/STOPスイッチ

と説明書でも呼んだ方が分かりやすい。

私には、その方が自然に思えます。


取扱説明書では「名称」と「見た目」が一致していた方がよい

これは単なる言葉遣いの問題ではありません。

もし誰かに、

「パワースイッチを押してください」

と言われたら、多くの人はまず、

「POWERと書かれたスイッチはどこだ?」

と探すのではないでしょうか。

ところが実際に目の前にあるのは「START / STOP」と書かれたスイッチです。

機能を知っている人には何の問題もありません。

しかし、取扱説明書は、まだ操作方法を知らない人が読むものです。

だからこそ、

説明書上の名称

実物に書かれた名称

が、そのまま一致していた方が理解しやすいと思います。

このあたりが、実に惜しい。

取扱説明書より引用


OFF↔ONという説明も少し分かりにくい

さらに取扱説明書では、このパワースイッチの状態について、

OFF ↔ ON

という表現が使われています。

機能上はもちろん理解できます。

ただ、実車側に「START / STOP」と書かれているのであれば、

START
STOP

という実際の表示との関係が分かるように説明した方が、ユーザーには親切ではないでしょうか。

あるいは、そもそもこの部分では、状態の切り替わりを別の言葉で説明する必要がないのかもしれません。

実物の表示と違う語彙を追加すると、その分だけユーザーが頭の中で、

「START/STOPスイッチのことを、説明書ではパワースイッチと呼び、その状態をさらにON/OFFと呼ぶのね」

と変換しなければならなくなります。

操作そのものは簡単なのに、説明する言葉を増やしたことで理解が少し難しくなっている。

ここも惜しいところです。


プロパイロットの説明は、さらに惜しい

次に、プロパイロットです。

私は、モーター駆動と並んでプロパイロットはノートの大きな魅力の一つだと思っています。

高速道路や渋滞時には、運転作業の負担をかなり軽減してくれます。

だからこそ、その操作方法は、できるだけ分かりやすく説明してほしい。

ところが、私が読んだ取扱説明書では、ここにも少し引っかかる表現がありました。


「SET-スイッチ」「SET+スイッチ」は本当に別のスイッチなのか

プロパイロットの説明図では、ある操作部に、

④ CANCELスイッチ

という名称が付けられています。

そして、その右側の説明欄には、

④:プロパイロットの解除ができます

と説明されています。

ここまでは分かります。

問題は、その近くに書かれている②と③です。

説明書では、

  • ② SET-スイッチ
  • ③ SET+スイッチ

というように書かれています。

これだけ読むと、

CANCELスイッチとは別に、SET-スイッチとSET+スイッチが存在する

ように見えます。

少なくとも私は、そう理解していました。


実際には、一つの操作部を上下へ動かしている

しかし実際に使ってみると、私が理解した操作構造はもっと単純でした。

④として示されている操作部を、

  • 上方向へ操作すると設定速度を上げる
  • 下方向へ操作すると設定速度を下げる
  • 中央を押す操作でキャンセルする

というものです。

つまり私には、

「SET+」と「SET-」という二つの独立したスイッチがある

というより、

一つの操作部に、上・下・押すという複数の操作が割り当てられている

ように見えます。

であれば、その構造が一読して分かるように説明した方が、私は理解しやすいと思います。


私はこの構造を理解するのに数週間かかった

『理屈コネ太郎』はドンクサイので、

「ああ、これって別々のスイッチじゃなくて、この一つを上下に動かしていたのか」

と理解するまでに数週間かかりました。

もちろん、

「そんなもの、触ればすぐ分かるだろう」

という人もいるでしょう。

それはそうです。

しかし、取扱説明書の目的は、

触って試行錯誤しなくても、読めば操作構造が理解できること

ではないでしょうか。

特に運転支援機能は、走行中に使うものです。

初めて触る時に、

「これかな?」
「いや、こっちかな?」

と探すより、停車中に説明書を読んだ段階で操作の全体像が理解できた方がよい。

だから私は、この表現もかなり惜しいと思いました。


問題は「間違っている」ことより、認知負荷が増えること

ここで私が言いたいのは、

「日産の取扱説明書は間違いだらけだ」

という話ではありません。

操作の意味を理解したあとで読み返せば、何を説明しているのかは分かります。

しかし取扱説明書は、本来、

まだ分かっていない人を、分かる状態へ導くもの

です。

その観点で考えると、

  • 実物と説明書で名称が違う
  • 一つの操作部なのに複数の「スイッチ名」が登場する
  • 実車の表示とは異なる言葉で状態を説明する

といった要素は、読者の頭の中で余計な変換作業を発生させます。

つまり、問題は単なる表記ではなく、操作を理解する際の認知負荷が増えてしまうことです。


良い取扱説明書は、実物を見ながらそのまま読める方がよい

私が思う理想的な取扱説明書は単純です。

実車を前にして説明書を開いたとき、

「説明書に書いてある言葉が、そのまま目の前の操作部に書いてある」

状態です。

たとえば、

「START/STOPスイッチを押してください」

と書いてあり、目の前にも

START/STOP

と書かれている。

あるいは、

「CANCELスイッチを上方向へ押すと設定速度が上がります」

と説明されている。

そうすれば、説明書を読んだ瞬間に操作できます。

これはクルマの機能とは別の、ユーザーインターフェースとしての文章設計の問題なのだと思います。


クルマそのものの評価とは分けて考えたい

ここまで取扱説明書についていろいろ書きましたが、念のため強調しておきます。

取扱説明書への不満と、ノート4WDというクルマそのものへの評価は別です。

私はノートe-POWER 4WDを非常によくできたクルマだと思っています。

モーター駆動の扱いやすさ。

4WD制御。

日常域での快適さ。

そしてプロパイロット。

どれも実際に使うと便利です。

だからこそ、

これほどよくできた機能なのだから、説明書でもその良さをもっと簡単に理解できるようにしてほしい。

そう思うのです。


まとめ|機能が良いだけに、取扱説明書が惜しい

日産ノートe-POWER 4WDの取扱説明書を読んでいて、私が特に気になったのは二点です。

一つ目は、

説明書では「パワースイッチ」と呼んでいるのに、実車には「START / STOP」と表示されていること。

二つ目は、

プロパイロットの一つの操作部について、「CANCEL」「SET+」「SET-」という複数のスイッチが存在するように読める説明になっていること。

操作方法が分かってしまえば、どちらも大きな問題ではありません。

しかし、

まだ使い方を知らない人が読んだときに迷わないか

という視点では、改善の余地があると思います。

ノート4WDそのものがよくできているだけに、本当に惜しい。

惜しい、惜しすぎる!

というお話でした。


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作成者: 理屈コネ太郎

元消化器内視鏡医・産業医。現在は社会・人間行動・構造分析をテーマに執筆活動を行う。定年退職後はヨット・ボート・クルマなど趣味と構造研究の日々を過ごす。

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