エリオット・フリードソン著『医療と専門家支配』は、医療を単なる診断や治療の営みとしてではなく、専門職が知識、資格、自律性を背景に大きな権限を持つ社会構造として捉えた医療社会学の本です。
私「理屈コネ太郎」が、医療を臨床の内側からだけでなく、一つの社会現象として考える契機となった一冊でもあります。
原著は、Eliot Freidson, Professional Dominance: The Social Structure of Medical Careです。専門性や資格制度、自律性といった観点から、医師が医療のなかでどのような地位と裁量を持ち、患者や他の医療職との関係がどのように形づくられるのかを考察しています。
社会科学の翻訳書としては比較的読みやすく、医療社会学を初めて読む人にも入りやすい本です。本記事では、『医療と専門家支配』が医療をどのように捉えた本なのか、そして患者と臨床医の双方にどのような示唆を与えるのかを紹介します。
原著は1970年刊行、邦訳は進藤雄三・宝月誠訳、恒星社厚生閣から1992年に刊行されています。
患者がこの本を読めば、医師を含む医療従事者の判断や態度を、個人の性格だけでなく、専門職としての立場や医療制度の構造から理解する手がかりになるかもしれません。
患者からは傲慢、あるいはせっかちに見える態度の背景も、少し違った角度から見えてくる可能性があります。
臨床医が読めば、日々の診療で時に懊悩する自らの立ち位置に、思いもよらない角度から光を当ててくれるかもしれません。
本書を読んで驚かされるのは、こうした考察が1970年の時点ですでに提示されていたことです
今回は以上
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